2017-05

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みんなのてき

 このところ話題になっている「女性は産む機械」発言について。

 確かに軽率かつ不愉快とも取れる発言であった。それは認めるにしても。

 野党側の福島氏とかをはじめとする女性議員のパフォーマンスには辟易していた。ここぞとばかり「女性」を持ち出している感じがして。あのひとなんか発言趣旨が「そーり。そーり」から「大臣、大臣」に変わっただけで。

 そんななかで大臣辞任の動きが加速した。
「産む機械」発言の厚労相、与党にも辞任論 YOMIURI ONLINE

 これはまぁ参院選を睨んだパフォーマンス的なところもある。だからこれをもって野党批判陣営が「それみろ、与党内からも批難の声が上がっているんだ」と言ったら、それは間抜けな話だ。

 厚労大臣の辞任が現実になったとして、だから「ふん。私たちが正しかったのよ」的に鼻の穴を膨らませてたら、笑いものになると思ったほうがいい。

 今度の「女性は産む機械」ということにしたって、確かに表現は悪かったけれど「そういう機能を持つ人口に限りがある」って言うのが趣旨でしょ? マクロな視野から見たシステムな話でしょ?

 それを、なんだか「出産したくてもできない人もいる!」的な話に問題を持っていくのはどうなんだろう。そう思いませんか、村田蓮舫さん。

 まぁ、そういう小粒な議論はそこまでにして。

 失言一発で大臣の地位を追われるというのは、決していいことではないと思う。女性蔑視というか人間蔑視を明確にした言説を繰り返しているなら別だ。それなら、そういう議員に国政を付託した私たちも反省しなくちゃいけないし、安倍さんの任命責任だって当然問われる。

 しかし、当の本人の議論を切り離したような形で言葉が独り歩きをし、政策とぜんぜん関係ないところで辞任要求を出す手法は、卑怯だと思うし、言ってみれば倫理的な絶対安全圏に自分を置いて他者をこき下ろして行く図になる。

 民衆の「感情」や「倫理観」といったものを代弁して政権を引きずり回すことが民主主義というやつなのか。

 しかも、その倫理観や感情により形成されたものは、一時の感情以上に永続的な価値を持つ思想になりえるのか。

 そういう、感情やセンチメンタルな倫理観を元に築き上げられた政治の元、私たち国民は暮らさなければならないのか。

 考えようによっては恐ろしい状況だといえる。「女性の敵」とみなされれば、三角帽子を被らされ、さらし者にされた挙句抹殺されることになりかねない。

 その「女性の敵」が、立場と状況により「動物の敵」、「子供の敵」、「老人の敵」そして「みんなの敵」へと変わっていく段階に、歯止めがないんじゃないか。

 やっぱりこういう批判の仕方っておかしい。

 こういう論法でいくと、次の「敵」はあなたであり、私でもある。

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