2017-05

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ウォークス ウィズ サンダー

いまクライミングで付き合っている人たちの中には、本格的な山屋が多い。稼業の傍ら山岳ガイドをしているとか、山好きが高じてペンションを経営しているとかいった人たちだ。

季節は夏。うだるような暑さの中、汗まみれになって岩に登る季節。そんなとき、遠くから黒い雲が近づき、湿気を含んだ不穏な風が流れ始めると、皆一様に緊張する場面がある。そう、雷である。

信州の山麓では、梅雨の終わりから初夏にかけて雷雲が発生する確率は高い。遠雷がかすかに聞こえたあと、大粒の雨が当たり始め、一瞬にして目も開けていられないような土砂降りとなる。そういうとき雷は、はじめは遠く近く、そして確実に、その威力を秘めた光と音が、頭上にやってくる。そんなとき運悪く屋外に居ざるを得ないときは、さすがに怖い。
先日そんな話が出て、やばいよねぇなどと言い合っていた。

雷研究がすすみ、いま分かっている話だと、落雷の「射程距離」は20キロメートルほどだそうだ。それだけでは何という感慨も湧かないが、落雷のあの「ごろごろ」という音が聞こえるのは、発生源からせいぜい10キロメートルだということを知ると、事情は変わる。もしそれが本当なら、雷の音が聞こえる前に撃たれる可能性があるということだ。

雷雲の移動速度は、時速5キロから時速40キロの幅がある。人間が普通に歩く速度が平地で時速5キロほど、ジョギング速度が時速7キロほどだから、雷の音が聞こえてから回避しようと急ぎ足になっても、もう遅い。すでに射程圏内に居るわけだし、運悪く雷雲の移動方向と一致するように逃げたら、遅かれ早かれ雷雲中心に掴まる。

雷雲に掴まったときの落雷回避法は幾つかあるが、それはまた機会があったら書くことにして(確実な落雷除けなんて屋外じゃありえないし)、今回は「いかに早く雷を察知するか」ということについて。

良くやられている方法は、雷の発生しやすい時間帯での屋外活動を避けること、雷雲(積乱雲)を目視すること、気象情報に気を配ること。最近だとインターネット上でほぼリアルタイムに落雷地点を表示するサービスもある。しかしパソコンを常時携帯するとは限らない。携帯サイトで同様のサービスがあるかも知れないが、圏外だと使えない。

古典的にはラジオを付けておく、というのがあったそうだ。雷が発する電磁波が、受信時にノイズとなって拾われる。ガリガリッとかザザッといったノイズが聞こえる。それで雷の発生を知るわけだが、どのくらいの距離でどのような動きかまでは判別できない。また、最近の受信機はなるべくそういうノイズを拾わずフィルタリングするようになっているという。

そこで、雷の発生を検知する機械というものも開発されたのだそうだが、以前のものは重くてかさばり、とてもアウトドアで気軽に携行するようなものではなかったらしい。それがいまでは、携帯電話より小さく、落雷発生をリアルタイムで捉える電子機器が売られるようになった。この機械のすごいところは、最遠60キロ先の落雷を検知する。さらに、20キロ刻みで、落雷の距離を表示する。加えて、2分ごとの落雷データを解析して、雷雲が近づいているのか遠ざかっているのかを表示させることが出来る。

先日、通販でそれを手に入れた。その日に早速夕立を伴う雷があった。たしかに検知する。落雷ノイズを拾うと発光ダイオードが光って知らせる。同時にビープ音が出る設定にしておくと、ビッと鳴って教えてくれる。実際の屋外でどこまで信用できるかはまだ分からないが、ともかく落雷を教えてくれるのは確かなようだ。

早速クライミングの時に持っていった。みんなに見せると、さすがにご存じだった。興味津々で弄くり回す。でも、高いよねぇという感想があった。いえ、1万ちょっとですよ。それで雷の恐怖から逃れられる可能性を手に入れるわけですから。そんなに高い買い物じゃありませんよ。おとうさん。

どことなく通販の広告記事になってきたような気がするが。

ともあれ、アウトドアで雷にであう季節。少々お高くても、こういう機械を持つのはいいことだと思う。それをきっかけに、雷に対する興味が出てくれば、予備知識も自然と入ってくるだろう。大切なのは機械に頼ることじゃない。自然の危険性に対して興味を持つこと。レジャーであるから安心だという、根拠のない思いこみをなくし、リスクに無関心でいるという態度が少しでも変わること。

それが、例えば河の増水で中州に取り残されるとか(これも雷雨時にありがちなこと)、土砂降りの雷雨に巻き込まれテントの中で雷に怯えすすり泣くお子さんに「大丈夫」と言えずに父親の権威を失墜させる可能性や、慌てて逃げ出して外に出しておいたダッチオーブンがどうなっているか気になって仕方がないという状況を作らずにすむひとつの方法かも知れない。

予備知識と心構えが、ハッピーなレジャーにつながるんだと思う。

というわけで、ストライクアラート

良い夏を。(^^)

● COMMENT FORM ●

昨夜、あるマンションに雷が落ち(私の棲家ではないです)、すべての火災報知器がオンになっていっせいに鳴り出したそうです。電流で発生したナニカをまかりまちがえたのでしょうが。……おもしろい、って言ったらダメですよね。

良い夏を<ご挨拶返し

電子機器一般は雷の直撃に弱いですよね。それで面白い(w)挙動をするんでしょう。

実は野外で「絶対安全」な場所があります。ご存じかも知れませんが、自動車やゴンドラなど導電物質(金属)で覆われたものの中。ファラデー箱と呼ばれる構造の内部が安全です。落雷の直撃を受けても、電流は中に入り込みません。ただし窓は絶対開けてはダメ。跳躍電流が直撃します。

テントは構造的に外殻導電体が少なすぎて、電磁遮蔽効果がないので、ファラデー箱の機能を果たさず、過去に幾つも悲惨な落雷事故があります。

面白い挙動というと、先日出張で新宿の定宿に泊まったんですが、あまりの蒸し暑さに新宿駅西口横の思い出横町でビールと焼き鳥の夕食という行動を取りました。いつもは(チェックインが遅いので)ホテル前のコンビニ弁当を買い込んで部屋食後とっとと寝るんですが。暑さでまかりまちがったみたいです。(でも楽しかった)


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